亀戸子ども会連合会
災害に備える ●身近なもので作る防災グッズ●
地域で子どもたちが健やかに成長する場としての子ども会活動は、ますますその必要性を増しています。また同時に、それに関わる育成者としての大人の果たす役割も不可欠なものとなっています。そこで、子ども会活動の意義や育成者の役割、今後の課題などについて実情を通して学びあい、これからの活動をより豊かなものとする為、東京情報大学 看護学部 小島善和教授 (P.A.R.T.Y Isehara 代表)に講演・ご指導を頂きました。 |
小島善和教授による講演レジュメ、防災グッズ製作テーマは以下の通り
災害とは「大規模な喪失(大切なものを失う)体験」と言えます。日本人は、地震、津波、土砂崩れ、台風、洪水、噴火、大火、戦災、飢饉などの大災害を乗り越えてきました。 「大切な人々」が、災害による被害を少しでも減らせるためのグッズを作成します。
1.災害時のライフライン(いのち綱)確保
衣食住が確保され、水道・電気・ガス・通信等のライフラインが機能すれば、被災後の生活を何とか乗り越えることも可能です。でも、本当のライフラインは隣近所の日ごろからのお付き合いかも知れません。
2.衣: 冬の「防寒」と夏の「暑さ」対策
体温の低下は心身の活動と免疫力を低下させ、上昇は熱中症による脱水を招きます。気温の変化に対応して「衣服」を整えること、身体の保清と清潔な下着の着用は必要不可欠です。
3.食: 生きるためのエネルギー確保
成人は最低1日に1200kcalのエネルギーを必要とします。栄養バランスと嗜好も、被災生活を続ける上で大変重要です。食べたものは消化・吸収後に排泄物となります。排泄を整えることも大切です。
4.住: 雨風を防ぐとともに、安全を守る住家(避難所)
室内環境(ライフライン)と家具や生活用品が使用できれば、自宅に戻るように「行政」は指導します。
5.財産:貴重品や大切にしている物の保管
日頃から貴重品は火災や浸水、盗難に備えた場所(金庫)に保管することが安心・安全に繋がります。
Ⅱ 防災グッズの作成
1.段ボールベットの製作(避難所の住環境)
市販の段ボールを用いてベッドを作成し、床に直接就寝する場合と比較します。
2.使い捨てスリッパの作成(集団感染とケガ予防)
新聞紙と段ボールを用いて使い捨てのスリッパを作成し、試用します。
3.雨カッパの作成(防寒と雨濡れの予防)
容量が45ℓの透明ビニール袋を用いたカッパを作成します。
4.(集団)感染の予防(消毒法と標準予防策)
冬場のウイルス性胃腸炎・インフルエンザの流行、夏場の食中毒への対策を演習します。特に糖尿病や慢性閉塞性肺疾患などの慢性疾患を持つ人は、持病の悪化に繋がります。
=== 当日準備した防災グッズ材料などの情報 ===
1.段ボール(複両面段ボールか複々両面段ボール)
サイズ: 60cm×45cm×45cm(縦×横×高さ) 10枚でベッド1台作成
2台作成するには ①段ボール20枚 ②荷造り用ガムテープ2巻 ③荷造り紐 2巻 ④カッター
2.使い捨てスリッパ
古新聞 段ボール 荷造り紐 (草履のすげに使用) 千枚通し(のようなもの) ハサミかカッター
3.雨合羽
容量45ℓの透明なビニール袋 ハサミ
4.その他 消毒薬、台所用使い捨て手袋、ラップ、寝袋